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BANG BANG BANG

格の違いを見せつけた
まさに王者の貫禄
BIGBANG10年目の実力

  "動くな 撃つぞ"
Bang Bang Bang』は今回のMADEアルバムの1番のダンスナンバー。前回のアルバムでいうと『Fantastic Baby』的なポジション。そこで、この2曲を比較してみたい。


氷・電気・ガス vs 炎・毒・爆発

Fantastic Baby』のテーマは氷・電気・ガス だった。アルバムジャケットになったカプセルと呼吸器のイメージとか、MVでは氷が溶けて、電流が入り乱れて、ガスマスク集団が現れる。「バキュンバキュンバキュン」の部分は韓国語では「氷」を意味する「얼음(オルム)」。

対する『Bang Bang Bang』のテーマは、炎、毒、爆発って感じ。裸の男、装甲車、黒と赤、銃声、雄叫びにさけび声。より豪快に、より野蛮に。


踊れ vs 動くな

歌詞に関しては、「踊れ!」と歌った『Fantastic Baby』に対して『Bang Bang Bang』は「動くな!」。この真逆な2つのテーマに、BIGBANGの二大ダンスナンバー風神雷神が誕生した感を覚える。

曲はというと、久しぶりにテヤンで始まる。装甲車に乗った屈強な男たちの真ん中で、ピンクの髪と攻撃的な目つきが、この曲がただのノリノリソングにならないことを教えてくれる。 
そこにTOPのラップが続く。テンポに拍車がかかる。カウボーイハットに宇宙飛行士にと、彼の独特な感性を見せつける。
火をつけろ、お前を狂わせたいと、地面から現れるスンリのパートでボルテージは最高潮。

そこに、GDの「총 맞은 것처럼(チョンマジュンゴチョロン)」の一言で、一気に落下。ジェットコースターみたいに急降下。なんだこのドロップ。
サビは、「バーン バーン バーン」とか言うだけで、歌いすらしない。なんだこの音、なんだこの余裕。なんなんだ、この貫禄。

デソンはあまり見せ場なく『Fantastic Baby』のスンリを踏襲したような演出のみ。というか、彼に関してはMADEアルバム全体を通して、あまり見せ場がないかな。
赤髪に首輪のGDは、歌詞に「神の占い」「魔性」「毒」「鎖」なんて言葉を並べて、「ヒィ~」と四連発。何が言いたいのかはわかんないけど、ヤバイ感じは伝わってくる。

エンディングは、ジャンプしながら叫ぶにはもってこいなメロディ。『Fantastic Baby』や『Crayon』もそうだったように、作曲者GDが好きな曲の締め方なんだろうな。
曲全体からは、圧倒的な余裕が感じとれる。言い換えれば、観客の興奮スイッチを完全に支配している。

デビュー10年目を迎えて、「Kings of K-pop」の称号すら手にれたBIGBANGにしか作れず、彼らにしか歌えない一曲なんだと思う。

最後に、MAMA 2015で魅せたこのパフォーマンスは、BIGBANGの歴史に残るステージであったことは間違い無いだろう。

この迫力、この余裕。まさに王者の貫禄を感じさせる至極の一曲。


みふゆ
  

コメント

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